ホンダ CB750Four K4整備

CB750Fourのオイルタンク交換とクラッチ交換①

 現在、メーターのリビルド、外装再塗装に出しているCB750Fourですが、そのスキにジャダーと張り付きで使えないクラッチを交換します。ついでに、オイルタンクもK0用に交換することにしました。

 まずは、オイルタンクなんですが、そもそもなんでK0用のオイルタンクにするかというと、オイルタンクの口の部分の位置がK0とそれ以外で違うんです。K4のオイルタンクのままK0のサイドカバーにすると、オイルタンクの口の位置が思いっきり内側にズレてしまうので、正しい位置にする為に交換します。まぁ、交換しなくても使えはするんですけどね。

 オイルタンクを外すので、当然、入っているオイルを抜きます。

CB750Fourのオイルタンクからオイルを抜いているところ

 こんな感じで適当なチラシを使ってオイルを誘導しながら抜きます。こうしないとマフラー周辺がオイルまみれになっちゃいます。

 外したドレンボルトは……

CB750Fourオイルタンクのドレンボルト

 ワッシャがかなり潰れてます。ここまで潰れるとワッシャは再利用は出来ません。潰れたワッシャがボルトの溝に噛んで手ではワッシャは取れませんが、柔らかいアルミなので、ワッシャをプライヤーで掴んでボルトを回せばワッシャを取り外せます。

 次に、オイルホースを外しますが、こちらもワッシャが死んでました。

CB750Fourのオイルホースワッシャの状態

 潰れて中に引っかかって取れないので、ピックツールで無理やり曲げて引き抜きます。

 オイルホースを外すのに少し工夫をしないとスペースが苦しいですが、これでオイルタンクを外せます。誤算だったのが、オーバーフローチューブの位置がK0とK4で違っていてチューブが届かず交換が必要なところですかね。明日内径12ミリの耐油ホース買ってこなくては。

 続いて、エンジン下のオイルパンからオイルを抜くんですが、このドレンボルトが恐ろしく締まっていて、1/2インチソケットのブレーカーバーでないと緩まないほど締まっていました。
 でもって、ドレンボルトを見てみると……

CB750Fourのオイルホースワッシャの状態

 これまた、あり得ないほどワッシャが潰れてました。

 ちなみに、正しいワッシャは、普通のワッシャなんですが、流石にここまで潰れたワッシャは見たことないです。エンジン自体は具合が悪い訳でもないし、オイルも極端な汚れではないし、そもそもレストア車両なんですが、ワッシャ類は変えなかったのかな?前のオーナーさんはレストア後600キロ位しか乗ってないので、レストア屋さんがケチったんでしょうかね?

CB750Fourの新品のオイルパンワッシャ
本来のワッシャをドレンボルトに通したところ

 オイル関係、トドメはオイルエレメントの交換なんですが、ここまでワッシャ類全滅だったので心してかかったんですが、なんと!スプリングシートワッシャが入っていませんでした。まぁ、エレメント交換する時にエレメントにくっついてて気付かずに捨ててしまう事がある部品なので、過去の何処かのタイミングで捨てちゃったんでしょうね。それ以外は普通でした。スラッジがちょっと多く溜まっている程度で、そんなに酷い所も無く、パーツクリーナーで掃除して新品のエレメントとシールに交換するだけでした。

CB750Four用ホンダ純正オイルエレメントセット。パッキン付き
純正のエレメントです。シールのOリングもセットになってて便利

 次は、クラッチの分解です。
 クラッチの分解には、1つだけロックナットを外す専用ツールが必要な所があるだけで、他はそんなに難しくありません。

 まず、キックペダルを外してから、クラッチカバーの飾りカバーを外してクラッチワイヤーとオペレーションフォークを外します。

CB750Fourのクラッチワイヤーとオペレート

 この辺は簡単なんですが、苦労したのはクラッチカバーの取り外しでした。思いっきり張り付いていて叩いた程度じゃ全然ビクともしないし、合わせ面に何か差し込んで傷つけたくもないしで、1時間くらいかけてカッターで合わせ面のガスケットを切りました。
 そして、開けるとこんな風になってます。

CB750Fourのクラッチ本体

 思いのほか綺麗なクラッチが見えてきました。

 そのままプレッシャープレートを外すとロックナットが出てきます。

CB750Fourクラッチロックナットは専用工具が無いと外せません

 真ん中の変なナットです。専用のロックナットレンチを使って外すんですが、共回りして普通には外せません。オレ様の場合、インパクトレンチでサクッと外しました。ロックワッシャで緩み止めをしているので、元々大したトルクでは締まっていません。

 すると、クラッチ版が丸ごと引き出せます。

 車種によっては、バスケット側にクラッチ板が張り付いていて取り出すのが大変だったりしますが、CB750Fourはセンターを抜くときに一緒にクラッチ版もついてきてくれて楽ですね。

 車体に残っているバスケットの方の状態は……

CB750Fourのクラッチバスケットを拡大して段を確認してみる

 段も無く、状態は良好です。元々の走行距離が少ないのか、新品に交換されたあとあんまり走ってないのか、どっちにしても意外な状態の良さです。

 とりあえず、これでバラす方は終わりです。もう疲れたから、今日はここまで!

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