「AIセミトラ・イグナイター for W1SA/W3」のアップデートプログラムを書くことにしました

　昨日のW3の試走後、どうも何かが腑に落ちなくてW3とAIセミトラ・イグナイターをイジリ倒してました。

　そもそもAIセミトラ・イグナイターは、コンタクトブレーカー点火と比べると点火速度が非常に速いはずで、一般的なセミトラよりも更に少し速く反応するように作られています。なので、点火時期がちょっとだけ速まったような感じ方をする事があります。とはいっても、実際の点火時期は速まっている訳ではないのでノッキングが出る訳ではなく、燃料の燃焼速度が上がってる感じです。
　その辺が乗り味の差になってくるので、「そんなに激しくなく、もうちょっとやんわりと……」という場合は、スパークアドバンサーのベースプレートを動かして点火時期を少し遅めにしてやるといいと思います。

　なんて事を考えながらも、昨日からずっと気になっている実験をします。
　W1SA/W3用のAIセミトラ・イグナイターは、クランク1回転毎に回転数を計測しているんですが、クランク2回転でコンタクトブレーカーが1回転するW1SA/W3だとコンタクトブレーカー半回転で回転数を求める事になります。つまり、各シリンダーのブレークタイミングを見ているんです。このブレークタイミングが揃ってないと、求めた回転数が倍数的に狂うんです。すると、どうなるか……AIがメチャクチャ混乱します。
　理屈では解っていましたが、実際にどれ位どうなるのかまでは試した事が無かったのでやってみました。

　とりあえず、1番に対して2番をギリギリ遅くしてみて30分ばかりテスト走行してみると……調子はあんまり良くないです。明らかにバラつく事がよくあります。ただ、走れない程じゃないです。加速は普通に出来るし、混んでて流れの悪い所でも走れなくはないです。思った程悪くはならなかったです。ただの調子の悪いW3って感じなだけでした。

　うーん、なんか微妙だなぁ。ただ、この状態だとAIがドエルタイムの調整をかける時にドエルタイムを削るべきか削らないべきか混乱して3,000回転あたりで失火する可能性があるはずなので、対策プログラムを作成します。
　対策プログラムが完成したら公表するので、AIセミトラ・イグナイターを持っている方は本体を送って頂ければアップデートして返送させて頂きます。もちろん、無料です。