先日、「AIセミトラ・イグナイター for W1SA/W3」の動作について問い合わせがありました。3,000回転あたりでパーシャルで走っていると失火のような症状が出ることがあるそうです。キャブレターがミクニVM30との事なのでノーマルキャブレターに比べるとセッティングが難しいと思いますが、失火のような症状が出るのは頂けません。
実はこの症状について、オレ様も似たような症状が出たことがあります。その時は、うっかりアイドル調整スクリューの回転方向を片方だけ逆方向に回してしまってキャブレターの同調が狂ってしまった時です。
W3のインマニは左右のインマニを繋ぐゴム製のバイパスパイプが付いているので、アイドル調整スクリューが適当でも同調が盛大に狂っていても普通にアイドリングします。そして、加速時のようにアクセルを大きく開けると同調が狂っていても左右のスロットルバルブは大きく開くので問題なく加速も出来ます。
ただですね……同調が狂っているとダメなタイミングもあるようです。
ある程度回転数が上がって混合気の吸入速度が上がってくると、インマニのバイパスパイプの効果が無くなるんですが、その状態でキャブレターの同調の狂いが影響するスロットル開度にすると、失火する事があるんじゃなかろうか?と思っています。実際、オレ様にも起こった似たような症状では、アイドル調整スクリューの同調調整をしなおしたらウソのように失火がなおりました。
とはいっても……「失火はちょっとなぁ」とプログラムの見直しを始めました。

「AIセミトラ・イグナイター for W1SA/W3」では、節電の為に結構シビアな計算をして、火花を飛ばす為のイグニッションコイルの駆動時間を徹底的に絞り込んでいます。おかげで、電圧計で簡単に電圧を測ってみるだけでも明確にかなりの節電結果が見て取れるんですが、うーん、そこまでシビアにする必要あるのか?とも思ってみたり。もう少し緩めの設定にしても節電効果にはそんなに影響ないはずだし。
早速、ドエルタイムを長めに設定したプログラムをマイコンに書き込んで、テスト用のAIセミトラ・イグナイターに組み込みます。


とりあえず、霞ヶ浦まで行ってみて……

特に失火は無いけど、かなり乗りにくい……。低回転でのギクシャク感が強くて、点火時期を遅らせないとダメな感じになっちゃって、今回のテストは失敗です。
とりあえず、道の駅でAIセミトラ・イグナイターを販売しているものと同じものに差し替えて自宅に向かいます。

ずっと下道を走り続けるんで時間も結構かかるんですが、色々考えながら走っていると「もしかしてマイコンの計算が間に合わなくて微妙な動作をするタイミングがあったりするかも」なんて疑いを持ち始めました。丁度年末年始休暇に入ったんで、温かい日はプログラム書き換えながら少し実験してみようと思います。
なーんか、オレ様のプログラムミスが隠れてそうな気がする……。
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