どうにも訳の分からないギクシャクなエンジンを何とかするべく頑張ってみました。
Z1100GPや同じ燃料噴射システムを使ったGPZ1100Fでは、マフラーを変えるだけで著しく調子を崩すと知ってはいるものの、実際にそれを食らうとゲンナリしますね。でも、基本的にはマフラーの抜けが良くなった事で燃調が狂ってるだけの筈なんで、その辺、やれるだけやってみます。
具体的には燃圧を変えてみようと思います。燃料が薄いんであれば、単純に燃圧を上げるだけでも燃料の噴射量が増えるんで、やる事としては手ごろで簡単でしょう。
ますは、純正の燃圧を測ってみます。


左がアイドリング負圧が効いてる時で、右がバキュームホースを外してオープンにした時の燃圧です。オープン時で2.5kg/cm位です。普通のNAエンジンの燃圧です。
これを3kg/cm超えまで上げれば燃調は大きく変わって何らかの手掛かりになるでしょう。

というわけで!TOMEIの燃圧レギュレーターを取り付けてみました。
とりあえずは、コレで行けるか、プレッシャーの調整が簡単に出来るように、でろ~んとエンジンの横に出してます。内臓がはみ出ちゃったみたいです。
これで、燃圧を調整しながら近所をグルグル回れば色々分かるだろうと走ってみたんですが、……恐ろしく調子が悪い。燃圧を2.5kg/cmから3.5km/cmまで何度も変更しながら走るも、もうガックガクで走れたもんじゃありません。しかも、しまいには2気筒になっちゃいました。
2気筒になったことで、「こりゃ、どっか壊れたな」とみてプラグを確認すると、2,3番に火が飛んでません。ということは、イグニッションコイルかECUかピックアップあたりがアヤシイです。そこで、一番怪しそうなイグニッションコイルを外してみました。

これ、上が元々車体に付いてたイグニッションコイルで、下が純正のイグニッションコイルです。なんかね、メーカーも型番も無い謎のコイルがついてました。何処までもアヤシイので、サッサと純正品のコイルに交換します。
ついでに、バキュームホースもちょっと手を加えます。というのも、1,4番から負圧を取ってるだけなんで、脈動が凄いんです。TOMEIのレギュレーターに変えたところ、モロに脈動の影響を受けてそうだったので、1,2,3,4番全部から負圧を取る仕様に変えました。

これで走ってみた所、すこぶる調子が良くなりました!冷間時も焼けてきた後もギクシャク感は全くなく、パワーもしっかり出てます。
燃圧は、オープンで大体3.1~3.2kg/cm位にしました。

もうちょっと上げてもいいかもしれないけど、燃料ポンプが根性無さそうなんで、この辺でやめておきます。
燃調の問題はこれで片付いたんで、次は燃圧レギュレーターをうまい事車体に固定するべく頑張ります。

とりあえず、純正っぽく納めたいんで、純正と同じ場所にレギュレーターを押し込んで燃料ホースの配管も接続してみます。スペース的にはいけるけど、このままだと固定する方法がありません。
なので、純正のレギュレーターの固定を真似して固定するブラケットを作る事にします。
いつも通りCADで図面を書いて、2.3mmの鉄板からCNCブライスで切り出します。

コレにナットを溶接して、更に角度が欲しいので実車合わせで曲げます。

仮組して、完璧に固定できるのを確認してから、黒く塗装して実際に車体に取り付けます。

バッチリです。何処にも干渉せず純正のレギュレーターと同じ位置に綺麗に収まりました。不自然さ全然無しで、よく見ると「おや?」という感じです。
これで長距離走れる。良かった良かった。
さて、今回、燃圧を上げる事でKERKERマフラーでも調子よく走れるようになったZ1100GPですが、同じインジェクションシステムのGPZ1100Fにも当然有効だと思います。よくキャブレター仕様に変更してますが、調子のいいZ1100GPやGPZ1100Fのインジェクションは凄く楽しいです。こちらのアース対策と合わせてやってみる価値はあると思います。
また調子崩すようだったらネタににして書かせてもらいます。



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