AIセミトラ・イグナイター

AIセミトラ・イグナイターの今後 ~4気筒も試してみよう~

 相変わらず、全く積極的に売っていないAIセミトラ・イグナイターですが、流石にそれじゃイカン!と思って少しだけ増産中です。

 そもそも、何で積極的に売らないかというと、くだらない話しなんですが、独占欲が邪魔をしてあんまり売る気にならないからなんです。「なんてワガママな!」と思うでしょ?そうなんです、我儘なんです。
 実は、今までも趣味とはいえ色んなモノを作ってきていて、流石に何十年もやっていると、時々、周りの人に「それ、売れるよ!」とか、自分でも「これは売れるな」と思うモノも出てくるんです。が、完成すると「いや、これはオレ様だけのだし!」となって、スッと売る気が無くなるんです。AIセミトラ・イグナイターも、実はモヤ~っとそんな思いと戦っていたわけです。
 ただ、数少ないAIセミトラ・イグナイターを使用して頂いてる方には大々的に売るべきという意見を頂いたりもしますし、やっぱり売って色んな方々の意見を聞いてみたいという気持ちもちゃんとあるんですよ?

 さて、最近は、この秋に手に入れたCB750Fourの整備で毎日が流れて行ってるんですが、整備に入る前に200キロ程試運転をしてみて、なんというか、情緒的とでも言えばいいのかな?全く速くも無ければ大した切れ味も無いモッサリした走りのオートバイなのに「悪くはない」と思いました。
 ところが、同じ空冷4気筒でもZ650B1ザッパーは、CBとは全然違います。ザッパーは元気のいいエンジンに軽やかな車体で、かなり直感的というか打てば響くみたいな感じで、扱いやすくお手軽感もあります。同じカテゴリーの似たような2台の差は結構なものです。

 ザッパーに乗っていると、明らかにポイント(コンタクトブレーカー)点火はオートバイの乗り味の足を引っ張ってると感じるし、実際、点火系をデジタル進角のフルトラに変更すると、今時とまでは言わなくても、2000年代のオートバイのような走りになります。ゼファー750と同じエンジンなので、当たり前と言えば当たり前ですが、コレが正しい形だと実感できます。
 そんなわけで、オレ様は理屈的にも体感的にもデジタル進角のフルトラこそが正しい点火制御と全く疑いませんでしたが、ここにきてそれが揺らいでます。そもそも、基本性能がスポーティーではないオートバイでは一概にそういう訳ではないのか?もしかして、フルトラにしてしまうとCBの情緒的な良さは無くなって、ただの遅いオートバイになってしまうんじゃないか?等とCBをいじりながら思い始めています。

 とはいっても、やっぱりポイント点火は色んな面でダメに違いがありません。ただ、ガバナー(スパークアドバンサー)を使った雑な進角や、ポイントに頼った甘い点火タイミングは捨てがたい気がするんです。幸い、AIセミトラ・イグナイターは、プログラムを書き換える事でCBやZのような4気筒エンジン仕様も作成することができます。なので、今後はそちらも少し試してみようと思います。
 ただ、既に想定される問題もあって、高回転時のポイントの追従性です。物理的に接点を動かしているのがポイントなので、あまりにも速い速度で接点を動かすと接点が跳ねる、所謂チャタリングが発生します。AIセミトラ・イグナイターは、このチャタリングにすこぶる弱いんです。W3と比べると2倍の速度で動作するCBのポイントがどうなるのかはやってみないと解らないので、CBが仕上がったら、この辺りを含めてコッテリと試してみたいと思います。

 以前から、あちこちで「Z用は?」「CB用は?」と言われていた理由が分かった気がします。Z2なんかもザッパーとは違って、きっとCBみたいな「速くない味」があるんでしょうね。なんか、今まで「作る気ありませ~ん」と無下に断っててごめんなさい。という感じですかね。

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