ZRX1100に復活の呪文(15)　～機関は完成～

　盛大な冷却液漏れで作業が頓挫していましたが、やっと部品が届いたので(丸2週間かかった)続きです。

　冷却液が漏れていたサーモスタットハウジングを取り出して分解してみると、なかなか残念な状態です。

　もうね、なんか、「あーあ」って感じです。
　アルミキャストのハウジングとプラスチック系の素材のラジエターキャップアッシーの間にサーモスタットが入ってます。

　アルミキャストの方の合わせ面は、何やらドロドロのガビガビが……。でも、アルミの部分自体は問題無さそうです。綺麗に掃除すれば使えるでしょう。

　ラジエターキャップアッシーの方の合わせ面は、かなりヘタったガスケットが入ってます。シール能力はどう見ても無くなってます。プラスチックの部分は、見た感じ歪んでいるとかは無さそうですが、面出ししないとダメでしょうね。
　こっちは、全部交換した方が良さそうです。

　サーモスタットは、ヒートガンで軽く炙ってみて動作確認です。なーんにも問題無さそうです。外国車のサーモスタットだと死んでる事がよくありますが、国産車でサーモスタットが死んでた事って今まで経験ないです。

　そんなわけで、ラジエターキャップアッシーとOリングを発注です。

　みっちり2週間待って届いた部品は、上の写真通りです。
　プラスチックの部分単品では出なくて、ラジエターキャップ付きのアッシーでしか部品が出ませんでした。
　あと、Oリングは形状が変更になっていて、元は断面が四角いOリングでしたが、届いたのは普通の丸いOリングでした、まぁ、こっちの方が密着力は強そうです。

　アルミの部品の方は、汚れを綺麗に削り落としてから、目の細かいペーパーでほんの少しだけ面出しをしました。これで、Oリングはしっかり密着するでしょう。

　組み立てるとこんな感じです。プラスチック素材に、プラスネジ4つで止まっているだけなので、なかなか不安です。

　車体に取り付けて、これで水が漏れなければ、キャブレターの同調に入れます。

　まず同調前の負圧です。1,500rpm程度でこのズレです。そんなに無茶なズレではないですが、それでも、これだけズレていると、エンジンはバラつきます。

　CVKの同調は、同調調整用のネジが各スロットルボディーの間にあって、合計3個のネジを回して調整します。1,2番の間にあるネジは、1番と2番の調整、3,4番の間にあるネジは、3番と4番の調整、2,3番の間にあるネジは1,2番と3,4番を纏めて調整します。なので、調整は、1,2番→3,4番→1,2番セット,3,4番セットのような順番で合わせます。いきなり真ん中の調整ネジから始めると、まず合わせられません。
　これが、同じ4連でも、CB750Fourみたいに、各スロットルボディーに調整があると、何処からでも調整できるし、直感的なんですが、調整の手間自体はCVKのようなスタイルの方が簡単です。