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カワサキ ZRX1100

ZRX1100に復活の呪文(6) ~スロットルを作る~

 こっちでもやってますが、キャブレターを載せる前に、スロットル周りを純正流用で仕上げておきます。今回使うのは、Ninja1000のスロットルワイヤー(54012-0649)とホルダー(32099-1193)です。Ninja1000のスロットルワイヤーは、外皮の黒い部分が、ZRX1100/1200のスロットルワイヤーより少し長いです。

ZRX1100とNinja1000のスロットルケーブルの全長比較
上がNinja1000で、下がZRX1100

 ZRX1100のスロットルワイヤーが曲がっちゃってて長さが分かりにくいですが、Ninja1000のスロットルホルダーはワイヤーが上回しなので、その分長い程度か、更に若干余るかも?程度の長さです。

 で、このスロットルワイヤーで長さに続いて重要なのが、キャブレター側の取り付け部分付近の曲がりなんです。

ZRX1100のNinja1000のスロットルケーブルの曲がり部分

 これまたちょっと分かりにくいですが、ZRX1100/1200とNinja1000のこの部分の曲がり具合は、ほぼ同じです。長さだけだとZ1000のスロットルワイヤーでもいいんですが、Z1000のスロットルワイヤーはこの部分の曲がりがキツくて、ZRX1100/1200に車載すると、ワイヤーがヘッドに当たるんです。まぁ、Z1000のスロットルワイヤーでも、この部分を曲げなおせば問題ないんですが。

 次に、ハイスロにする為にホルダーを加工します。

スロットルホルダーガイドを削ったところ

 スロットルホルダーのこの部分は、ワイヤーガイドがあってハイスロ化する時は必ず邪魔になります。なので、リューターでワイヤーガイドを削ってます。アルミなので、わりと簡単に削り落とす事が出来ます。

 ホルダーが出来上がったら、スロットルに44mmのハイスロになるアダプターを取り付けます。

スロットルグリップのタイコ部分にハイスロアダプターを取り付けたところ

 自前で図面を書いて3Dプリンターで出力したものですが、スロットルはナイロン系の難接着素材なので、溶着みたいなことはできません。普通に接着剤でくっつけてますが、ホルダーにセットすれば、外れるような事は無いです。
 このアダプターはヒト工夫あって、ホルダー側のワイヤーガイドを削っているので、ワイヤーが外れないようにする為にアダプター側にワイヤーガイドになる溝を切ってあります。

ハイスロアダプターのワイヤーガイド溝

 こんな感じで全周に溝があるので、ワイヤーは必ず正しくアダプターに乗ります。
 実は、真円形ではなく、可変式のこんなのも作ったんですが……

可変式のスロットルアダプター

 遊びの調整が難しいので、今回は見送りました。今回はCVKを使う予定だし、FCRみたいにソリッドな使用感のキャブレターで使うことにします。

 スロットルの次は、ワイヤーの長さを詰めます。Ninja1000用のスロットルワイヤーは、インジェクションスロットル用で、キャブレター用に比べてワイヤーが長いです。それを切ってキャブレターで使える位置にタイコを付け直す必要があります。

 まずは、実際にキャブレターにワイヤーを通して、タイコの位置を決めます。

スロットルワイヤーに新しいタイコを取り付ける位置をマーキング

 引き側は、マジックで黒くマークしているあたりにタイコが来るようになります。戻し側はもっと沢山切る必要があります。

カットしたスロットルワイヤーにタイコを通す

 カットしたタイコの代わりに、真鍮で出来たタイコを通します。

溶かしたステンレス半田にフラックスを塗ったタイコを漬ける

 100円ショップで買った金属製の計量スプーンをコンロにかけて、ステンレス半田を溶かしてあります。そこに、フラックス(酸)で処理したタイコをドブンと漬けます。

タイコとワイヤーを半田付けしたところ

 綺麗に半田付けできました。ここから、はみ出ているワイヤーをカットして、ヤスリで削って形を整えます。ちなみに、この半田付け、物凄く強力で、半田が外れてワイヤーが抜けるようなことはありません。

スロットルワイヤーの加工完了

 こんな感じで、引き側と戻し側のワイヤーの長さ調整ができました。キャブレターと繋いでみましたが、いい感じです。

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