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ランチア デルタ

お仲間の減った感

 デスクの上に放り出してあった年賀状の束を見て、今年の年賀状に足りない年賀状があるのに気が付きました。時々デルタの面倒を見て頂いていたショップの年賀状がありません。もう、何年も顔を出していないので、顧客リスト落ちしたか?と思うと同時に「もしや!」と調べてみたら廃業されていました。前回顔を出してから、もう3年?4年?もしかしたら5年位立つかもしれません。それほど近所ではないので足は遠のき気味でしたが、思い返してみれば長く顔も出さず不義理であったと反省ひとしおです。

 オレ様がデルタに乗るようになって早4半世紀、当時のデルタは比較的購入しやすい値段で中古車がゴロゴロしていました。「故障しやすいイタリア車」という日本人的刷り込みが強い車だったので、そんな車に乗る人々はコアな車好きばかりで、オーナー間のコミュニケーションは盛んに取られていました。オレ様もなんとなく気が向くとそんな集まりに顔をだしていました。最近ではそんな集まりの話しも全く聞かなくなり、「そういえば、当時のみんなは?」とネットを徘徊してみると、当たり前と言えば当たり前ですが、もう殆どの方が降りてしまっているようでした。

 オレ様のデルタはというと、最後にマトモに乗ったのは前回の車検でしょうか。ここ10年程は年に1,000キロも乗らなくなり、コロナ渦に至ってはほぼゼロです。オレ様自身がこんな状態なので、そりゃ他のオーナーさん達は持て余して手放してしまうであろうことも納得です。
 そもそも、なんでそんなに乗らなくなってしまったかという話しですが、オレ様の場合、十分に乗ってしまった感と価格高騰が原因でしょう。
 オレ様のデルタの運転距離は総距離数だと多分20万キロを超えています。今のデルタは3台目でまだ2万キロ程度しか走っていませんが、過去の2台のデルタで1台目が余裕で10万キロ以上乗って、2台目は10万キロ弱乗ってます。これだけの距離を色んなシチュエーションで乗り続けると、その車について大体の事は分かってしまいます。そこにきて、極めて状態のいい低走行の展示車みたいなデルタに乗り換えると、「もう、お前の事は酸いも甘いも分かってるよ」となって、ガンガン乗り回そうとは思わなくなりました。ただ、何となく慣れ親しんだ車として時々乗ろうかな?程度なんです。
 そして、価格高騰の波です。デルタの中古車市場の値上がり具合はかなりのものです。結果として起こるのが部品不足です。メーカーからの部品供給は殆どが生産終了の欠品で、純正で部品交換するには中古部品に頼ることになります。中古部品は廃車になる解体車両から取られるわけですが、これが、車両の高騰に釣られてグッと値上がりし、故障すると部品の手配だけで苦しむことになります。さらに、走行距離が伸びればその分車体価値も下がるので、「ひとっ走りいくらなんだろう?」と考えると、眺めるばかりで乗らなくなるのも仕方がないと思います。

 さて、オレ様とデルタの関係は今後どうなるのでしょう。ある日突然売り飛ばしてしまうのでしょうか?急に思い立って毎日のように乗るようになるのでしょうか?なんの変化も無くこのままガレージで眺めながら歳を重ねていくのでしょうか?そんなことを思いながら運転席に座って、見慣れていても懐かしいメーターを前にしています。

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